寺井尚子さん


先日YouTubeで前にも書いた「真珠採り」を視聴し、ついでに右欄のミックスリストを視聴していたら、寺井尚子さん演奏の「真珠採り」に出会った。その演奏はジャズ風にアレンジされたもので、私には従来の演奏とは異なり新鮮に響いた。

 

寺井さんに興味をもち調べてみると、彼女は日本を代表するジャズヴァイオリニストと知り、彼女の動画を次々と見てまわった。その中でも上記に添付した作品①「リベルタンゴ」(2003年 EXPO MUSIC PARK)には特に印象深く感動した。

 

リベルタンゴ」は彼女自身の演奏動画も、アコーデオンのCOBAさんと共演した作品②(2002年Toukyou Jazz Festival)他数本あり、他のヴァイオリン奏者(川井郁子さん、高嶋ちさ子さん、葉加瀬太郎さん)の動画も数多くあって聴き比べてみたが、私にとっては、何と言っても①が最高傑作だと思う。

 


寺井尚子 libertango リベルタンゴ Naoko Terai

 

①の「リベルタンゴ」は、ジャズピアニストの佐山雅弘さんとの共演で、お二人のヴァイオリンとピアノの超絶技法を駆使した壮絶な駆け引きには息を飲んで見、聴き入った。途中佐山さんが、江戸っ子が「てやんでェ~」と言う時にするような鼻に手をこすりつけてから渾身の力で鍵盤に叩きつける所作には笑ってしまったが、その的確なタイミングには脱帽した。(その佐山さんは、昨年11月に64歳でお亡くなりなった。)

 


寺井尚子 - キサス・キサス・キサス

 

寺井尚子さんの動画にに戻ると、①②以外では③「キサス・キサス・キサス」が絶品で、尚子さんが笑顔で実に楽しそうに演奏している。彼女の衣装は、私が見た限りでは、「ハバネラ」を除いていつも黒のミニワンピースもしくはツーピースで又それが良く似合っている。ビブラフォンのソロ演奏の時は、そのいでたちでヴァイオリンを片手に持ち、楽しそうにリズムに合わせて軽くステップを踏んでいる。見ていてこちらまで楽しい気分にさせられる。

 


寺井尚子(Naoko Terai)  Ave Maria /Caccini ( Vavilov )

 

④「カッチーニアヴェ・マリア」これはジャズ演奏ではないが、腹の底に染み渡る演奏だ。一本のヴァイオリンがこんなにも奥深い世界を表現出来ることに驚嘆した。彼女のヴァイオリンの音色は凄く太いと感ずる。

 

寺井尚子さんの動画を幾つか視聴し、久しぶりに感動した。感動することは「若返り効果」があるということなので嬉しい。