自宅リハビリ生活 9

<食事のこと>

 

今回入院して、普段普通に採っている食事がいかに大切なことかということに気付かされた。

 

まず、口から採ることができなくなると、胃ろう(胃に穴をあけて直接栄養を送り込む)や経鼻経管栄養(鼻の穴から胃まで管を入れ栄養を採る)で栄養を補給しなくてはならない。

 

私が入院していたSCU室の患者さん中にも、経鼻経管栄養のチューブを常に付けている患者さんがいて、その方は私が退院するまでそのチューブが外れることはなかった。

 

又他の患者さんは、病院食があまり食べられず、ほとんど残した時などは、看護師さんに「〇〇さん、ちゃんと食べないと、チューブになるよ」と脅されていた。

 

私は、点滴の後、おかゆ、普通のごはんと食事ができるようになり、チューブのお世話になることなく退院できたのは、大変幸せなことだった。

 

それと、しばらく口から食べていなかった人は、嚥下力(飲み込む力)が落ちているので、嚥下力が回復するまで食事はできない。

 

普段これらのことは、全く気にせず食事をしているが、普通に食べられるとは非常にありがたいことなのだ。

 

前にも書いたが、入院前と退院後とでは、食生活が相当変わった。

 

一番の変化は、入院前減塩食には全く気にしていなかったものが、退院後はあらゆる食品の塩分濃度が気になるようになった。

 

塩分は一日 6g以下が望ましいと、病院の栄養士さんに教わった。栄養士さんに薦められて買った「塩分早わかり(女子栄養大学出版部)」にいよると、意外にも、うどんやパンも結構塩分が含まれていることだ。

 干しうどん・ゆで250g中の塩分 :1.3g

 食パン4枚切り 一枚:1.1g

 

これも前にも書いたことだが、退院後、塩味を感じる味覚が非常に敏感になった。以前はほとんど感じなかった微妙な塩味が気になり、その食品自体がしょっぱくてあまり美味しくないとさえ思うようになった。

 

減塩を進めるには良い傾向ではあるが。

 

いずれにせよ、また以前のように、口から普通に食事ができ、美味しいと感じるようになったことに感謝しようと思う。