3月第1週

<3月1日>

 

今日から弥生三月、心浮き立つ時期だが、わが町にも緊急事態宣言が発令中とあって、閉塞感が拭えない。

 

先週、水道みちを上流に向かって歩き。「やつぼ」と言うところで帰ってきた。今回は「やつぼ」のある集落まで行って、わが県最大の河川の河原へ行ってみようと歩き始める。

 

この日は天気は良かったが、寒く風も強かった。先週に比べ住宅街の庭の梅も、より開いてきた感じで、時々沈丁花の仄かな甘い香りが鼻をくすぐる。

 

住宅街を抜けて、わが町では珍しい広大な農地に立つと、風は益々強くなり、砂埃も舞って、ウォーキングに愛用しているサンバイザーが風に何度も飛ばされた。仕方ないのでサンバイザーをバッグにしまい、サングラスとする。マスクとサングラス 怪しい恰好である。

 

「やつぼ」に到着。崖の下を流れる河川への降りる道を捜して歩き回るが、見つからない。地元の年配の方がいたので、訊いてみたがこの辺りには無いらしい。

 

下流側に20分ほどか上流側へ30分ほど歩かないと河川へ下る道はないとのこと、丁度ここはそれらの中間地点のようだ。河川へ寄ると又帰りが遅くなるので今回もここで引き返す。

 

帰り道、遠くに大きな木があるのを発見、行ってみるとそれは、集落の外れにある神社の中にあった。

 

 

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この町の保存樹林に指定された樹齢300年の楠の大木、神社の御神木でもある。

 

火野正平さんの「にっぽん縦断こころ旅」では、よく全国の巨樹が紹介されるが、この楠も全国放送で紹介されてもいいような立派な大木だった。

 

この楠に両手を広げて抱きついてみる。ごつごつとした力強い木の感触が全身に伝わる。木の周りを人の手でつないでも4~5人は要するだろうから、胴回りは6~7mくらいか。

 

今から300年前というと、江戸時代の宝永年間、富士山が噴火したころだ。この楠は富士山の噴火前に生えたのだろうか?そうだとしたら、この辺りも火山灰で覆われていただろう。そんな過酷な歴史を生き抜いて、以来ずっとこの地に根を張り、風雪に耐え雄々しく聳え立っている。風格のある巨樹であった。

 

この日の歩行時間:4時間 歩行距離:18.5㎞ 歩数:28,500歩

 

 

<3月3日>

 

1か月ぶりの病院 受信日、息子に送迎してもらう。

 

受診前に、検尿、採血、と腹部血管超音波検査が入っている。「腹部血管」とは何のことかと検査技師に訊くと腎臓とのこと。前回の血液検査の腎臓系の数値が少し悪かったのでエコー検査をすることになったらしい。

 

診察室に入ると、3名の学生さんらしき若い男女が先生の横に座って診察の様子を見学していた。ここは大学病院なので、入院中の教授回診といい、この見学といい授業の一環として学生さんへの配慮がなされているようだ。

 

幸いエコー検査には異状なく、いつもの抗凝血剤と血圧の薬を処方されて診察は終了。

 

昼食時で、息子が昔食べたステーキが旨かったというので、ステーキ屋さんに向かう。そこは、ウォーキングの時よく横を通るお店なのだが、入ったことは一度もない。駐車場には車が一台も停まっていなかったので、店は空いているかと玄関に行くと、「コロナでしばらく休業します」との張り紙。

 

仕方がないので、家の近くの中華料理店へ行く。ここは中華街で修行したというコックさんがやっているお店とかで、味も私の好みに合っていた。店へ入ると一組のカップルが食べ終わって、出ていくところで、店は私たち二人だけになる。お店には悪いが、コロナ感染防止上は心配しないですむ。

 

この店ではいつも、私のお気に入りの「カシューナッツの鶏肉炒め」をまず一番に大皿でたのんで次を注文するのであるが、いつもその量が物足りなかった。

 

今回は一人大皿一皿づつ注文する。さすがに量が多く、最後の料理まで何とか食べられたが、食べ終わったときは超満腹で、立ち上がるのがやっとという状態だった。

 

この日は夕食を控えめにして就寝する。

 

<3月5日>

 

リハビリセンターの日だ。いつものように歩いて行くと、幼稚園の前のお宅の庭に黄色の細かい花をつけた樹木が黄色い花びらを風に靡(なび)かせていた。

 

この木はなんだったっけ?と花の名前に疎い私はスマホのグーグルレンズで調べてみる。ミモザの木だった。「そう、そう、ミモザだ」と納得。文明の利器の恩恵に浴する。

 

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センターではいつものトレーニング。

 

下肢トレーニングは、今日も椅子に座っての足上げ腰ひねりとかの、地味なメニューを黙々と1.5時間ほどこなす。

 

言語トレーニングで言語聴覚士の先生に、「自宅でちゃんと練習してますか?」と尋ねられる。「え~、ちょっと」と答えると「ちょっと と言う人は本当にちょっとだけなんですよね」と笑って言われ、図星だけに下を向いてごまかす。

 

舌を先生の手でつかまれ、舌を引っ込めたり、左右に動かすトレーニングでは「顔は動かさない!」って注意される。言語トレーニングは私には一番きつい。

 

マシントレーニングは、「やった!」という達成感と満足感が得られて一番楽しい。特にハンドルを持って真上に押し上げて、肩や大胸筋、三角筋を鍛えるマシンをやっていると、いかにもトレーニングしているという気分になる。

 

 

 

一都三県の緊急事態宣言の解除が21日まで延期になった。この日までにコロナを抑え込め、晴れて解除されるよう切に祈る。