リハビリその後

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         写真ACより  エンリケさんの作品

 

 

自宅でのリハビリ生活に入って2ヶ月以上過ぎた。生活はテニス、卓球をしていないことを除くと、すっかり入院前の状態に戻った。

 

リハビリトレーニングも一週間に一回リハビリセンター通いをしているが、リハビリを始めた頃のような目に見えた成果が感じられない。入院中のリハビリは、できなかったことが日に日にできるようになり、やっていて楽しかった。

 

リハビリの先生にはよく言われることだが、リハビリ効果を縦軸、時間を横軸とすると、リハビリ効果は1/2乗のカーブのように変化する、すなわち開始直後の改善効果は大きいが、一ヶ月を過ぎたころから徐々に効果は鈍り、時間軸に平行になっていくということだ。

 

ということは、退院後2ヶ月以上経つので、リハビリトレーニングをこれ以上続けても、効果はあまり期待できないということか。

 

基礎体力トレーニングは、体幹軸とか下肢筋力アップ、バランスのメニューは少しづつ難易度の高いものになってきたし、マシントレーニングも始めた頃に比べると、負荷も大分上げてきた。それが効果と言えば効果なのかなとも思う。

 

だが、言語トレーニングは、自宅での練習もサボりがちなこともあるが、退院直後に比べて、言語が明瞭になったという自覚はない。家族やテニスの友人と会話した後、私の話し方どうだった?と訊くと、おかしいとは思わない、入院前と変わらないと言う。

 

私の発語明瞭度が1.5だから、普通に話す分には一般の人には異状があるとは思われないのかもしれない。相手に会話が通じないといった切羽詰まった状態でないから、自宅での言語トレーニングも熱がはいらない。別にこれからアナウンサーになるわけでもないし・・なんて、つい甘い考えが頭をよぎる。

 

リハビリセンターでは、言語トレーニングが一番キツイ。先生に舌を掴まれた状態で舌を左右に動かしたり、舌を前に押し出すトレーニングが苦しい。私の舌の動かす力が弱いらしく、左右に動かす時は途中で止まってしまい、その都度先生に「ガンバレ、ガンバレ」と声援を送ってもらって、涙を流しながら、必死でがんばる。

 

リハビリセンターへは、週3回位通いたいのだが、私の介護保険では週1回しかできないのが物足りない。

 

歩くことは問題ないが、走ったり、飛び跳ねたり、サイドステップや千鳥の横移動は、転ぶのではないかと思ってしまい、自信が無い。したがって、テニス、卓球はもう少し様子見しようと思う。

 

3月まで自粛していた車の運転を、4月に解禁した。最初に乗った時、どうかなと一抹の不安を覚えたが、何の問題もなかった。運転に入ると、無意識のうちに以前と同様の運転感覚となり、身体が覚えていてくれ、不安は解消した。

 

車が運転できるようになって、一番便利になったのは、買い物だ。それまで小分けに何回にも分けて、歩いて行っていたものが、前のように週一のまとめ買いができるようになった。

 

この病気になって、感覚が過敏になった。味覚では、塩味に敏感になり、触覚では、温度に対して4~50℃位でで熱いと感じ、熱湯の入った容器を持つと熱いと言うより痛いと感ずる。

 

冒頭で、「すっかり入院前の状態に」と書いたが、細かいところでは例外もある。日常生活には特に支障はない。

 

 

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脳梗塞再発防止治療>

 

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         写真ACより  fujiwara さんの作品 

 

「私の脳梗塞」でも記したが、今回の病気の原因は、心房細動により心臓にできた血栓が脳に飛んで発症したということだ。そしてその治療法として薬物療法血栓を溶かし現在も抗凝血剤を服用して血栓ができないようにしている。

 

私は入院中に主治医の先生(脳内神経科)に、根源的に再発を防止するには心房細動を治すことではないかと質問した。それに対し先生は、私の心臓にはペースメーカーのリード線が入っているので、薬の服用治療が好ましいと言われた。

 

私は15年前に、完全房室ブロック(心臓を脈動させるために、洞結節から送られる電気信号が異常となり、心拍数が極端に減少する病気)になり、ペースメーカーを装着した。

 

※改めて考えてみると、私の体は、心臓と脳という基幹臓器の病気を患いながら、よく頑張っているなと我ながら感心する。

 

ペースメーカー装着後は年2回の定期検査を行い、4年前には電池の寿命となり、新しい機器の交換手術をした。

 

ペースメーカーのお陰で、運動も健常者と同程度にできるようになり、テニス、卓球も楽しむことができ、四国遍路も2周歩いて回ることができた。

 

私の心臓の病気は電気信号の異常であって、心臓の内科的な病気ではないので、ペースメーカーさえ正常に作動していれば、問題ないと自分で勝手に 解釈していた。

 

それが、今回の病気で心房細動と聞いてびっくりした。年2回のペースメーカー定期検査では一度も指摘されなかったからだ。

 

脳梗塞での退院後、定期のペースメーカー検査があり、その時循環器内科の先生に質問し相談した。

 

①心房細動の治療法は?

・心臓にカテーテルを差し込んで、心房細動の異常信号を発信している個所を高周波で焼き切るというアブレーション治療を、当病院では多く採用している。危険度は1~6%

 

②私の心臓にはペースメーカーのリード線が入っているが、問題ないか?

・リード線が入っていても、この治療はできる。

 

脳梗塞再発防止の根源的治療としては、心房細動を治療することと思うが、先生のご意見は?

 

・現在の心房細動の症状(息切れ等)がそれほどひどくなければ、現在の抗凝血剤を規則正しく服用していれば十分。

 

・アブレーション治療をしても、抗凝血剤の服用は続ける必要がある。

 

・将来、大けがとか手術をするようなことがある場合は、アブレーション治療をしていれば、抗凝血剤の服用を一時停止できるというメリットはある。

 

 

ということで、脳梗塞再発防止として、アブレーション治療をするかどうかは、私がよく考えて今月末の診察日に決めることとなった。

 

迷っている。