買い出し

毎週土曜日の午前中に、一週間分の食料を調達する為近所のスーパーに、車で買い出しに行っている。何故土曜日かというと、この日はポイントが3倍になるからだ。

 

買い物をする前に、店外にあるペットボトルリサイクル回収機で一週間にたまった空ボトル(主に2ℓ天然水)を処分する。この回収機では、1本ごとに5ポイントが付与され、1000ポイントで100円の買い物券と交換できるというシステムである。

 

この回収機にどこからか集めた大量のペットボトルを持ち込んで、回収機で処分するのを、仕事(アルバイト)にしている人がいる。彼らが処分している時に鉢合わせすると、大変なことになる。

 

一応回収機には「ご利用は5分以内でお願いします」と貼紙で書かれているが、彼らがその時間には終わるはずがなく、注意してマズイ雰囲気になるのも嫌だし、結局諦めて空のボトルを持ったまま買い物をすることになる。回収機の前に誰もいない時は、「ラッキー!」と心で叫ぶ。

 

しかし、冷静に考えると、ペットボトルの処分代は、一本当たり0.5円と安く、1000本でも500円で、割に合わない仕事だと思うのだが・・・

 

空ボトルの処分を終えて、店内に入る。入り口でカートとカゴを選択する。カートは普通のサイズだと入りきらないので、空港で使用しているような大型のものを選び、カゴは2個カートに乗せる。

 

入り口近くでは、おはぎ、くずもち、お団子等の和菓子のコナーがあり、家でのおやつ用に良く購入する。そこから飲み物売り場に行って、天然水の箱売り(安売りの時は2箱)スポーツドリンク、オレンジジュース(なっちゃん)、冷やし甘酒等をカートに入れる。調理用の水は、全て天然水を使用しているので、消費が早い。

 

その後スーパーを野菜売り場から、右回りでひと周りする。玉ネギ、ニンジン、じゃが芋、ゴボウ、大根、キノコ類などは、家で無くなったら補充するようにしているが、夏場は、ネギ、なす、ピーマン、キュウリ、トマト、しょうが、みょうが、大葉は毎回買うようだ。

 

 

        写真ACより   Haru  photography  さんの作品

 

鮮魚売り場では、刺身は手軽で良いのだが、最近寄生虫アニサキスが話題となっていて、手に取ってから止めることが多い。スーパーにはこれはと言った魚が並ばないので、美味しい魚が食べたいときは、車で15分と少し遠いが、新潟県寺泊から直送している魚市場へ行く。

 

料理を始めた頃は、鯵くらいの魚は、YouTube動画で習って、自分で三枚におろしていた。今はイサキや、メバルなどのワタもお店に頼んでとってもらっている。

 

精肉売り場では、豚ロースの薄切りを良く買う。一週間に一回は、玉ねぎ、キノコとの炒め物を作るからだ。牛肉、鶏肉、ひき肉はその週の料理予定に入っている時に適宜購入する。

 

ウィンナ類、ピザ、牛乳を買って総菜売り場へ。揚げ物は、家で作れば美味しいだろうが、調理後の片付けのことを考えると、つい店の総菜から選んでしまう。天ぷらは、かき揚げ、野菜天が好きだ。唐揚げ、トンカツ、焼き鳥類は敬遠することが多い。

 

寿司類は、鉄火巻、アナゴ寿司があるときは、酒のつまみに買う。野菜サラダは毎回買うが、総菜の煮物類は自分で作ったものの方が舌にあうようだ。

 

冷凍食品売り場では、枝豆(夏場は、生から茹でるが、毎日酒のつまみに食べるので、冷凍ものも常時補充している)ソラマメ、たこ焼きは毎回買っている。

 

これまで、里芋の皮は包丁で剝くものだと思っていたが、イカの里いも煮を作る時、冷凍の里芋を使ってみたら、その便利さに大いに驚いた。

 

家に居て、急に甘いものが食べたくなる時がある。先に書いた和菓子コーナー以外でも、ミルクキャンディ、カステラ、ワッフル、カリントウ、ゼリーにはつい手が出てしまう。

 

ここまでで取り上げたもの以外に、毎回買う物は、大粒大豆納豆、めかぶ、鰹節パック、玉子、冷奴用豆腐、窯焼きパン(干しブドウ入り)など。

 

補充するものは、お米、十六穀米、餅、調味料(料理酒、みりん、砂糖、サラダ油、ごま油、酢、麺つゆ、味噌、ソース、ケチャップ、ポン酢、ドレッシング)煮干し、昆布、切り干し大根、高野豆腐、焼き海苔、そうめん、麦茶、清酒、ビール、焼酎、ワインなど。(醤油と塩は通販で購入)

 

品物を見て気分で買うものは、果物、漬物、練り物、タラコ、塩辛、塩鮭など

 

そして、その週に予定した献立の食材を追加する。(献立を何にするかは、いつも悩む)

 

今迄毎回買っていたのに、最近見かけなくなったものがある。金華山熟成鮭、石垣ミネラル麦茶。横浜鶏卵こだわりの旨いたまご、紅茶花伝ピーチなど

 

 

これらの買い物をすると、大きなカートも満杯になり、レジに並ぶ。私が通うスーパーマーケットの決済は、客が自ら支払い機で行うシステムなので、レジ係さんは、商品をバーコードを読みとり、決済済カゴへ入れるだけでいい。レジ係さんがお金のやりとりをしなくなったので、混雑時のレジ通過時間が大幅に短縮された。

 

土曜日午前のレジ係さんの顔ぶれはいつも同じで、胸に名札を付けているので、顔と名前を覚えてしまった。私が並ぶ列のレジ係さんが、ある中年の女性になることが多い。この女性、いつも大きな声でテキパキと客対応をしている。

 

ある時、私がカゴをカートからレジの台に移す時、総菜をケースごと床に落としてしまった。中身はバラバラになったものの、ケースのふたは開かなかったので、私は自分のミスでもあり、それを引き取るつもりでいた。するとそのレジ係さんは、すぐに総菜売り場へ走って行き、新しいものと交換してくれた。親切な人だなと感心した。名前はHさんだった。

 

いつもは土曜午前中にスーパーへ行くのだが、その日は用事があって1時頃行った。売り場で盛装した女性が買い物をしていた。彼女は黒の丈の長いおしゃれなワンピースを着こなし、スーパーでは場違いな感じがするほど、カッコ良かった。「どこかで見た顔だな」と思ったら、何とレジ係のHさんが、仕事が終わって服を着替えて買い物をしていたのだった。

 

彼女は前髪が白く、レジで働いている時は老(ふ)けて見えるが、私服に着替えたら見事に素敵で魅力的な女性に変身していた。前髪も白っぽい黄色に染めていたのか?私服ではその髪も似合っていた。

 

翌週、彼女のレジ列に並び、レジが終わった時、店の人に私語を話すのは躊躇(ためら)われたが「先週、私服のHさんを見ましたよ。私服のHさんって、凄くカッコいいですね」と言うと、黙って笑っていた。

 

レジでの支払いを済ませると、買ったものの袋詰めだ。買い物は大きなレジ袋3枚とスポーツドリンク、ジュース等の水類は布製の買い物袋へ入れる。お米や酒類、大根、ゴボウ等大きな物、長い物、天然水の段ボールはそのまま車のトランクへ詰め込む。

 

帰宅して買った物を車から運び入れ、冷蔵庫、冷凍庫や所定の場所に設置してやっと買い出しのひと仕事が終わる。土曜日は午後からH卓球が開催されることが多いので、その時は忙しい。