正月松の内

正月松の内が明けた。今年の正月は、3年ぶりに行動制限がなく、帰省客や旅行客もだいぶコロナ前の水準に戻ったたようだ。初詣客の表情も、この2回の正月と比べると、どことなく明るくなった感じだ。今年はこのまま、暗い出来事の無い明るい一年になって欲しい。

 

以下に正月松の内の日常を綴ります。

 

        写真ACより    ラスラさんの作品

 

1⃣ 正月三が日

元日は娘家族の年始来訪とお墓参りで一日が過ぎた。墓参りの帰りに近所の神社に寄ったが、参道の中ほどまで参拝者が並んでいたので、日を改めて空いている時に来ようとそのまま帰る。

 

これ迄、二日、三日はウォーキングかテニスの壁打ちで過ごすことが多かったが、今年は外出はせず、二日間とも終日家に居た。二日三日の夜は息子と新年会。

 

年賀状は、年々少なくなっているが、今年も二人の方から「年賀のご挨拶は今年で最後とさせてもらいます」という年賀状じまいの賀状が届いた。その内一通は「普段メールでやり取りしているので、形式的な紙の賀状交換はやめましょう」というもの。

 

私も数年前からそう思っていたので、即OKのメールを出す。娘からの年賀状はLINEによるスマート年賀状(年賀はがきの様式に写真、文章が入っている)だった。来年以降、紙の年賀状は益々減少するのだろう。

 

2⃣ 1月4日

今年の初スポーツは午前中の水曜テニスだ。快晴で風も無く、寒いが絶好のテニス日和だ。今年もこうしてテニスができることの幸せを噛みしめる。新年屋外の真っ青な空の下、身体を動かして爽快な気分になった。

 

参加者は6人なので、4人がゲームをしている間、残りの二人は休憩となる。組み合わせの関係で休憩は毎回 Mさんと一緒になった。Mさんは、今年誕生日が来ると87才の高齢だ。腰や膝が痛いと言いながらも、サポーターを付けてプレイを楽しんでいる。

 

Mさんは都内に戸籍上の家があり、この町に別の家を建てて、奥さんと二人で暮らしている。選挙の投票用紙は都内の家に届くので、選挙は東京でするそうだ。那須にも別荘を所有して毎年夏に避暑に行っていたが、子供や孫たちは余り別荘に行きたがらなく、自分も高齢になってメンテナンスが大変なので、手放したそうだ。

 

正月には、子供や成人の孫が9人集まるので、奥さんはその対応で大忙しだと言っていた。私なんぞの、5人で午前中だけの対応と比べたら、その忙しさは雲泥の差であろう。昔の主婦は皆さん働き者だ。

 

午後、S卓球に行く。こちらはメンバー10人の内、6人の参加だった。卓球は狭い場所でできるので、台を3台出せば、シングルのラリーもゲームも十分できる。S卓球はお上手な方が多いので楽しい。

 

休憩時に正月用に買ったノンアルコールビールが3本余ったので、どなたか普段飲んでいる人がいれば、飲んでもらおうと尋ねたが、積極的に飲んでいる人はいなかった。Sさんが「誰もいないようなら貰うよ」と1本、Kさんが「おとうさん(旦那さん)と一緒に飲もかな」といって2本貰ってくれた。

 

3⃣ 1月5日

午後H卓球に行く。12人のメンバーの内8人の参加。休憩時のラリー相手Hさんが休みなので、休み時間に他のメンバーと話す。Oさん宅は、テニスのMさんと同様、9人の子供、孫が集まり、三日間三食と宿泊の面倒をみたそうだ。「それはそれはお疲れさまでした」と労(ねぎら)った。

 

卓球が終わって、いつものようにSさんとMACへコーヒーを飲みに行く。Sさんは、年末に両眼の白内障手術を受けて、テニス、卓球を休んでいたので、久しぶりに会った。術後も順調で、世の中が凄くクリアに見えるようになったと喜んでいた。

 

暮れの23日に、Sさんの故郷で、実家の近くの親戚の家(現在人は住んでいない)とその隣のSさんの中学同級生の家が火事になったそうだ。その話をしているところへ、3人連れのご婦人がSさんを見つけ挨拶をした。

 

3人の内の一人は、Sさんと同郷の中学同級生、もう一人はSさんが主宰しているラジオ体操のメンバーということだ。Sさんは中学同級生のご婦人に火事の話を伝えていた。それにしても、こういう偶然と言うことがあるのだと感心する。

 

4⃣ 1月6日

朝一にゴミ出しをする。今日が今年最初の一般ゴミ出し日だ。暮れの31日から今朝までに溜まったゴミを3枚の大ビニール袋にまとめて出す。ゴミ収集の方には申し訳ない表現だが、便秘が解消したような良い気分だ。

 

朝のニュースで昨日5日のコロナ新規感染者数が22.7万人となり、1週間前に比べて大きく増加したと報じられた。暮れから正月にかけて新規感染者数は、1週間前に比べ連続して減少していたので、第八派はピークアウトしたのではないかと、期待したのであるが、年末年始で検査数が少なくて小さな数字になっていただけかもしれない。油断大敵だ。

 

今年最初のリハビリセンターに行く。スタッフや利用者さんと新年の挨拶をする。皆さんに正月の行動を伺うと、

 

Yさん: 同居の息子さんが二人いるが、二人とも正月は不在だったので、旦那さんとお節食べたり、お酒飲んだり、昼寝したりとのんびり過ごした。息子さん達が独立すると、家を出るだろうから、その予行演習かもしれない。

 

Iさん:三回、丹沢に行った。元日は3時から塔ノ岳に登り、頂上で初日の出を見ることができた。富士山も赤く染まって美しかった。あとは蛭ヶ岳と鍋割山。

 

Sさん:家族と実家の信州松本へ行った。普通タイヤで高速を走ったので、雪が降らないかヒヤヒヤした。(結果は大丈夫だった)

 

ストレッチでは、片足つま先立ちのメニューが上手くいかない。これは腰の高さの円柱ポールを手で支えてつま先立となり、片方の足を縦横に上げたり、回したりするものだ。バランスが崩れて、去年から上手にできなかった。先生はポール無しでできる。今年の課題だ。

 

マシントレーニングでは、歩行マシンでシャツが濡れる位の大量の初汗をかいた。

 

5⃣ 1月7日

七日正月七草粥を食べる日だ。我が家ではお粥は食べないが、確かに正月のお節は塩分が濃く、野菜も少なく、いつも同じ物で飽きてくる頃なので、さっぱりとした胃にも優しそうなお粥など理にかなった料理だと思う。

 

今日は土曜日で、スーパーへ一週間分の買い出しに行く日だ。スーパーへは4日のS卓球の帰りに寄ってちょっとした買い物をしたが、まとめ買いは今年始めてだ。鍋物などの食材を一週間分買って、いつものHさんのレジに並ぶ。レジ台にカゴを乗せると「おめでとうございます!今年もよろしくお願いします!」と明るく大声で言われ、挨拶を交わす。

 

続いて「レジ袋は大3、中2ですね」と言って二箱(2ℓボトル12本)の天然水のバーコードを読み取り購入済のテープを貼る。ここまではいつものルーティン作業だ。レジが終わって自動支払いをしている時、「ありがとうございました!」「今年もよろしくお願いします」ともう一度言われ気持ち良かった。

 

帰宅して買い物を冷蔵庫に収納後、正月飾りや鏡餅を取り除き、玄関や各部屋の配置をいつもの日常に戻す。外した正月飾りを神社に納めに行く。初詣がまだだったので参拝する。おみくじも買おうと思ったが、おみくじ自動販売機は撤去されていた。

 

正月飾りの撤去されたいつもの我が家へ戻ると「今年の正月も終わって、又いつもの日常生活が始まったな~」と気持ちを新たにした。