三月第ニ週

3月に入って急に暖かくなった。当地では7日以降の最高気温が、20℃近くかそれを超える日が続き、4月下旬頃の陽気となった。この暖かさでスギ花粉が大量に飛散し、車のボンネットや屋根は埃とともに黄色の花粉が付着するようになった。こんな状況なので、布団干しは控え、洗濯物も外干しは止めて、室内干しにしている。

 

桜も開花真近となり、東京の開花予想は全国で一番早く、ウエザニュースは3月15日頃と予測している。開花すると花見シーズンが到来だ。今年はこの3年コロナで中止されてきた花見関連行事が再開されるケースが多く、コロナ自粛に疲れた人々で大いに賑わう事だろう。

 

今は近所のお宅のミモザが満開だ。

 

 

私の生活は相変わらずの、平凡な日々が続いている。3月6日~11日の日常を綴ります。

 

 

3月6日(月)

この日は二十四節気啓蟄(けいちつ)。啓蟄とは土の中で冬ごもりをしていた生き物たちが、目覚める頃のことだ。啓蟄というと、その昔、先輩の結婚披露宴に都内のホテルに招かれた時のことを思い出す。

 

その日は啓蟄で、天気は寒くて曇っていたと思う。来賓の方が祝辞で「・・・今日は啓蟄です。土の中の生き物たちが、地上に出て爽やかな風と麗かな春の光を感じて新しい生活を始める日です。まさにお二人の門出を祝うに相応しい日であります。・・・」というようなことを仰った(おっしゃった)と記憶する。以来「啓蟄」の言葉が耳から離れなかった。

 

午後、H卓球に行く。この日の参加者は6人と少なかった。いつもは、卓球台一台に3~4人でプレイする台ができるのだが、6人だと全ての台(3台)が二人ずつのプレイとなり、台を広々と使用でき快適だった。

 

夕食の献立の一つに、「アカガレイの煮付け」をつくる。魚の煮付けは、酒、しょうゆ、みりん、水、に砂糖を加えた調味液に魚を入れて、落し蓋ときせ蓋をして焚き上げるだけで簡単なのでよく作るのだが、この日砂糖を入れ忘れて焚き上げてしまった。

 

みりんが沢山入っているので、大丈夫かと思ったが、やはりしょっぱかった。焚き上げたカレイに砂糖をまぶして食べた。

 

 

3月7日(火)

午前中に洗濯をして、Kテニスに行く。この日も最高気温は18℃、上衣は半袖のTシャツで丁度良い。

 

休憩時間中に、ペットの話題となり、Tさんは何と犬2匹、猫4匹を飼っていると聞いて驚いた。人間は3人だそうだ。我が家も20年程前に、猫のチンチラを飼っていたが、その猫が死んでからはペットは飼っていない。時々又飼ってみたいとという気持ちも起きるが、将来の死別のことを考えると躊躇する。

 

14:20のテニス終了後、スーパーに寄って、次の卓球休憩時のおやつ(団子)を買って、S卓球会場の公民館へ向かう。

 

S卓球参加者は8人。この日元看護師の新人が入会した。初心者と聞いていたが、基礎もしっかりできていて、私の見立てでは、中級クラスと思われた。人柄も良さそうで楽しくやっていけそうだ。

 

練習会が終わり帰る段になって、最高齢のお婆ちゃんが、歩いて来たというので、彼女を自宅まで車で送る。

 

帰宅して小銭入れが無いのに気付く。入っている額も大したことないので、諦めようかととも思ったが、茶色の皮の入れ物は長年使用して愛着のあるものだった。どこで無くしたか思い巡らしたが、スーパー以外は考えられない。

 

財布だし、人混みのスーパーでは誰かに持って行かれてもしょうがないとは思ったが、ダメモトでスーパーへ行ってみた。店員さんに話すと、届け出があり店に保管されていて、ノートにサインをして返還された。

 

日本人は何と善良な市民が多いことか。外国では考えられないことだろう。届けてくれたお客さん、店のスタッフの親切な行動に感謝感激である。

 

私は、たまの外食とコンビニの支払いは電子決済のPayPayで済ませているが、スーパーは現金支払いだ。将来電子決済が増えれば、財布も不要となり、このようなトラブルも無くなるのかな。

 

 

3月8日(水)

8:30からの早朝テニスに行く。この日も朝から暖かく、半袖でプレイする。

 

このテニスのメンバーWさんが、海外に行くので今月いっぱいテニスを休むと言う。彼の話では、友人がボランティアとしてネパールの学校で活動していて、その卒業式に招かれて行くそうだ。その式に参加した後は、観光でネパールからインドに旅行するという。話を聞いて羨ましかった。

 

テニス後、テニス仲間のSさんとMACでコーヒー&雑談をする。

 

昨日の「H3ロケット」打ち上げ失敗について、Sさんは「このところ日本の技術力が落ちているのかな~。国産ジェット旅客機の開発も頓挫したし・・」と残念がる。一昔前には、半導体分野でも日本は世界のトップを走っていたが、今は全く駄目だ。

 

医療分野でも、コロナのワクチン、新薬の開発で日本は後れを取った。自動車も電気自動車の開発となると、国内メーカーも頑張ってはいるが、これまでのエンジン自動車のように世界のシェアを制することができるかは予断を許さない。

 

日本の特許出願件数もアメリカや中国に水をあけられてきた。世界大学ランキングでも、100位以内は東大と京大のみで、しかもこの3年2校とも毎年順位を下げている。日本はこれから人口が減少し、国力が落ちていくのに、その上技術力まで落ちたら先行き明るい展望が持てない。

 

暗い気持ちになりながら、Sさんとは「日本の各分野の技術開発担当者に頑張ってもらうよりしょうがないか」と語り合って別れた。

 

3月9日(木)

野球のWBC、日本の初戦(中国戦)が東京ドームで行われた。私は天邪鬼(あまのじゃく)で、国民の大半が熱狂するような、オリンピックとか、サッカーのワールドカップの試合は敢て見ないようにしている。

 

今回のWBCは、金曜リハビリのYさんが、特別に思入れが強く日本の活躍を期待している。今年は大谷翔平選手やダルビッシュ有選手も参加し、「これまでの最強チーム」と前評判も高い。大谷選手の「投手、打者の二刀流」をじっくり見てみたい気持ちもあって、話の種に「中国戦」を見ることにした。

 

大谷選手は、投手としては、4回無失点、打者としては2点タイムリーツーベースを放って、期待通りの活躍をした。テレビでだが、まじかにプレイを見ると、彼の逸材ぶりが良く分かった。

 

試合は8対1と日本の快勝だったが、試合時間が長すぎる。5回まで見てテレビを消した。

 

3月10日(金)

リハビリでYさんに会うと、彼女は興奮ぎみに昨夜のWBC観戦を話してくれた。6時までに夕食を作り終わり、テレビの前のソファに座って最後まで見たという。9時頃旦那さんが帰ってきて、旦那さんとビールを飲みながら観戦したそうだ。

 

「今日の韓国戦は、ダルビッシュの先発で、相手も強敵だし是非見てください」と言われる。Yさんはこの日、お昼に友達とランチで3時頃に帰るので忙しいと言う。旦那さんには「昨日の残り物があるので、追加に何か買ってきて」と言ってあるとのことだ。

 

試合開始から1時間程見て、今日も途中でテレビを切った。やはり野球は試合時間が長い。私はセッカチなので1分以内に勝負のつく相撲の方が性に合っているようだ。ベッドでラジオ深夜便を聞きながら寝ていて、ニュースで日本が13対4で韓国に大勝したと知った。

 

3月11日(土)

スーパーへの一週間の買い出しには、いつも10時に出発するのだが、この日は寝坊して11時に行った。買い物を済ませ、いつものHさんにレジをしてもらう。

 

以前、Hさんが毎晩晩酌をしていると聞いたので、「お酒は何を飲んでいるのですか?」と尋ねると「焼酎!」と答える。「焼酎の種類は?」に対し「特に決めていない」と言うので「蕎麦焼酎がフルーティーでお薦めですよ」と私が飲んでいる焼酎をアッピールした。