涙もろい

最近、TVやラジオを見聞きしていて、つい目頭が熱くなって涙が出そうになることが多くなった。

 

例えば、医療従事者が自身への感染リスクが高い中、過酷な条件で懸命に働いている話とか、コロナで職を失ったシングルマザーが収入を絶たれ、食事もろくに摂れず母子が途方に暮れている話とか・・・

 

今までは、上記のような話を聞いても、「大変だな~、よくやってくれて有り難いな~」「かわいそうだな~」という気持ちにはなっても、涙が出るというところまではいかなかったが今は違う。

 

この頃は、ほんのちょっとしたことで、今までなんともなかったようなことで、ぐっとくることが多い。何なんだろう。年のせいか?緊急事態宣言がでて1か月以上、食料の買い物以外は一切外出せず、終日家に籠っていて神経回路でもおかしくなったのか?

 

今日、1週間ぶりにスーパーに買い物に行った。明日は母の日で、子供が母親へ贈る商品も並んでいる。その商品に「お母さん、大好きだよ!これからもガンバってね!」と書かれたラベルが張られている。それを読んだだけで、子供が母親に渡す光景が目に浮かび、グッときた。

 

買い物をカートに入れレジに並ぶ。今日の客は皆、2m位離れて行儀よく並んでいる。「日本人って律儀で真面目な国民なんだな~」と考えただけで又もやグッときた。

 

帰宅し、夕飯支度をしながらラジオを聞く。大沢悠里さんの番組の中の「女のレポート」というコーナーでリスナーからの手紙が読み上げられる。

 

その手紙は、手紙の筆者(50代女性)が、病院診察後のバス停で、隣に座った婦人が娘に電話しているのを聞いたというもの。その婦人はとても明るい声で、自分が癌を宣告されたこと、その婦人の夫は介護される状態なので、自分が入院する前に施設へ入れねばならないと電話していた。バスが来て乗車すると、その婦人は電話の時の毅然とした姿とは一変し、ぼんやりと暮れゆく車外の風景をみていた・・・という手紙だった。

 

聞きながら又ぐっときた。

 

ま~「血も涙もない」よりは良いかと考える。