森山愛子さん(愛ちゃん) 1


森山愛子 離別(イビョル) 

 

私が「森山愛子さん」(以降「愛ちゃん」)に関心を持つようになったのは、昨年2月のある日、YouTubeで「離別(イビョル)」という曲を視聴したのがキッカケだ。

 

それまでは、「時々テレビの歌番組で見かけるミニスカートが良く似合う可愛い女の子」程度の認識だった。

 

「離別(イビョル)」をじっくり聴いてみると、その素直な歌唱ながら、聞くものを惹きつけるのは何だろうと考えた。

 

胸に手を当て、肯きながら、、聴き手に語りかけるように、やさしく歌う彼女の歌は、包容力、説得力があって、歌唱力が十分に備わっているからこそ生まれるものだと思った。

 

後で知ったことだが、この動画は、2013年3月、東京赤坂のライブハウスでの少数のお年寄りを招待したネット配信ライブの様子を撮ったものだそうだ。

(この動画のコメント欄で、Smaile Good さんからご教示いただいた。)

道理で小さな会場の雰囲気が良く出ている。納得!

 

この動画を視聴してから、愛ちゃんの他の動画を見て回った。色々なジャンルの歌を歌っており、どれも皆上手い。普段の話し方は、アニメ調なのだが、いったん歌い始めるとガラリと変わり、歌の世界の声となる。その極端な変容ぶりに驚かされる。歌い終わって鼻に皺を作るほどの満面の笑みを見て、益々彼女が好きになり、彼女のファンとなった。

 

「愛ちゃん」の紹介は、栃木県宇都宮市出身、1985年生まれ(今年35才、とてもその年には見えない)の演歌歌手とされている。私は、彼女を演歌歌手と限定するのにはどうも違和感を感じる。

 

なるほど、彼女は2017年発売の純演歌「会津追分」、昨年5月発売の「尾曳の渡し」と連続ヒットさせ、今年更に、ご当地演歌三部作の最終章と称して「伊吹おろし」を発売予定で、低迷する演歌界にあっては、彼女に期待を寄せるのは分からないではない。

 

*「伊吹おろし」は当初、6月10日発売予定であったが、コロナの影響で、8月12日に延期

 

しかし、彼女を「演歌」という狭いジャンルに留めておくのは惜しい気がする。

勿論、演歌の歌唱力も、唸ってしまうほどの素晴らしいものを持ち合わせているが、演歌以外のポップス(アップテンポ、バラード)、フォーク、ニューミュージック、民謡、童謡等と何を歌っても上手いのだ。

 

彼女の歌の上手さは、技術的なものもさることながら歌への思い、愛情の深さにより聴く者の心に染み渡るのではないかと思う。

 

愛ちゃんが、TV「王様のブランチ」のアシスタントをしていた時、その番組にゲスト出演していたシンディローバーの前で「赤とんぼ」をアカペラで歌ったことがある。シンディローバーは愛ちゃんの歌唱力の凄さに感涙し、その様子がYouTubeで世界に配信され、再生回数60万回以上、賞賛のコメントも世界から300以上寄せられたエピソードは有名だ。

 

アジアの歌姫として慕われたテレサテンのような存在になって欲しいと願っている。