ラジオ深夜便 ミッドナイトトーク

NHKの「ラジオ深夜便」については、このブログで番組で聞いた事柄などをよく掲載させてもらっている。2022年6月19日には「ラジオ深夜便」のタイトルで投稿もした。今も「ラジオ深夜便」を聞きながら眠りにつく習慣は代わっていない。

 

3月7日の深夜、一旦眠った後に目覚めた時にラジオからは対談が流れていた。半分眠りながら聞いていたので、内容はよく覚えていないが、面白そうだったので、数日後「らじる★らじる」で聞くことにする。

 

らじる★らじる」はNHKが聞き逃した放送を一週間ネットで配信するサービスだ。

 

聞き直した放送は、渡辺あゆみアンカーが、放送作家で脚本家の小山薫堂さんをゲストに迎えて対談する「ミッドナイトトーク」、テーマは「私の好きな言葉」だ。

 

小山薫堂さんのプロフィル

1964年、熊本県天草市生まれ、薫堂(くんどう)は本名

大学在学中から放送作家活動を開始

カノッサの屈辱」「料理の鉄人」等の番組の企画、構成を担当

初の映画脚本となる「おくりびと」では

 第32回日本アカデミー賞最優秀脚本賞、第81回アメリアカデミー賞外国語映画賞を        

 受賞

くまモン」の産みの親でもある

 

           写真ACより   雀と猫さんの作品

 

 

以下にミッドナイトトークの内容を記載します。

 

<好きな言葉>

「坐辺師友(ざへんしゆう)」北大路魯山人※の言葉

元の意味は、「自分の座っている辺り、身近なところにある物は師であり友である。常日頃から自分を磨くためには、周りには美しいものを置かねばならない。優れた審美眼を持ち、良いものを自分の周りに置いておくことが大切だ。一番のお手本は自然だ。」である。

 

小山さんは、「自分の周りにあるものは、師であり友であるから、身近なものの価値に気付きましょう」と解釈している。

 

北大路魯山人:1883~1959年に生きた篆刻家、画家、陶芸家、書道家漆芸家、料理家、美食家などの様々な顔を持つ芸術家

 

小山さんの魯山人に纏わるエピソード

京都に行った時は、魯山人の作品を多く扱っているある骨董屋に立ち寄って、作品は高価でとても買えないが、主人とはよく話をしていた。ある時「私にも買えそうなものは無いか?」と尋ねると、主人は奥から高さ45㎝位の壺を持ってきて、「これは贋作なので、値段は7万円」と言う。

 

主人はこれを18万円で手に入れ、以来数年毎日眺めていて贋作と結論付けた。7万円との差額11万円は、毎日眺めて目の肥やしにさせてもらった分だと言った。

 

7万円で手に入れた贋作の壺を、家に来た友人に「魯山人の壺」と言って見せる。「いくら?」と聞かれ「七」と答えると皆「700万円」と思うらしい。種明かしをして喜んでいる。

 

 

座右の銘

「人は知らず知らずのうちに、最良の人生を選択しながら生きている」

 

これは、小山さんが中学受験に失敗した時に、父親が言った言葉だそうだ。失敗だと思っても、後から考えると、それが良かったと思うことが来る。常に人生は分岐点の連続で、その都度判断しながら生きている。

 

人間万事塞翁が馬」「禍福はあざなえる縄のごとし」と同じような意味でもある。

 

 

<この春新社会人になる人に贈る言葉

「花は足で生ける」

 

そもそも花を生ける時は、まず山へ行って野山を駆け回り、一輪心を揺れ動かすような花を見付け、それを摘んで家へ持ち帰り、周りの環境を思い、どう生けるのが一番その花にとって良いのか考えて生けるものだ。

 

それが、だんだん花屋ができ、花を届けてくれる人ができて、自分は動くことなく、来た花だけを見て生けるようになったが、それはいけない。

 

だんだんネットが発達し、あらゆる自分が知りたい情報は、動かなくとも家に居ながらにして入手できるようになった。それらは嘘かもしれないが何となく受け取ってしまう。

 

「花は足で生ける」と言うように足で捜さなくてはいけない。一見無駄に見える行為の中に違うヒントを授かるかもしれない。そこから新しい出会いがあるかもしれない。足を使って色々なことを訪ねることが大事である。

 

新しい生活が始まる人は、決して横着せずに何か知りたいことがあったら、メールではなくちゃんとその人を訪ねて聞きに行くことが大切だ。

 

 

<自分が作った中で気に入っている言葉>

「倖せは捜すものでは無く気付くものである」

 

人は常に自分の近くになくて遠くにあるものを捜しているが、もっと近くにあるものに気付けばいいのではないか。今の時代生きていること自体がありがたいことだ。

 

「気付き」「きっかけ」は凄く大切なことで、それらを作れる人は素晴らしいと思う。自分の存在によって、自分が言ったことで相手が気付いてくれたり、何かのきっかけになれば自分はとても幸せである。

 

 

<今の自分にかけたい言葉>

「『忙しい』という字は、『心を亡(な)くす』と書く」

 

「どんなに仕事が忙しくても、一緒に仕事をする人に対して心を亡くしてはいけないよ。あらゆる仕事に対して心を込めて向き合いましょう」という自戒の言葉。

 

 

 

流石(さすが)放送作家、次々と色々な言葉がでてきて、2時間の対談も飽きることなく、あっというまに聞き終えた。小山さんの次回の登場は5月の連休明けということだ。