猛暑日

 


f:id:tamamisa:20200828213211j:plain

         写真ACより EMMAnMAさんの作品
 

毎日暑い日が続いている。今年の夏は、比較的気温の低い梅雨が7月末まで続き、梅雨明けの8月と同時に急に暑くなったので、身体にはこたえた。

 

特にお盆の頃は、全国的に猛暑日(最高気温35℃以上)となる地域が多発し、8月17日には浜松市で41.1℃と今までの日本最高気温とタイ気温を記録した。

 

また今年の猛暑日の回数は、8月26日現在、大分県日田26日、名古屋18日、大阪16日、東京10日と、全国的に例年よりも多いようだ。

 

今年の夏は、体力の減少と、コロナ禍による精神的な閉塞感から、特に暑く感ずるのかもしれないが、近年の夏の暑さは、私の子供の頃と比べると明らかに増している。

 

感覚的には、昔の真夏日(30℃以上)が今の猛暑日(35℃以上)だ。その猛暑日も今や異常ではなく日常になりつつある。

 

私は子供の頃、全国的にも暑い名古屋で暮らしていた。家庭にはクーラーなどなく扇風機の時代で、生暖かい風が吹きつけられるだけの扇風機は苦手だった。

 

当時クーラーで涼める場所と言えば、デパート、図書館、映画館、美術館くらいか。今から思うと、クーラー設置側は、より涼しくすることが、サービスと考えていたのだろう。どこも寒いくらいガンガン冷やしていた。

 

小学校高学年時代の夏休みは、雨の日以外はほぼ毎日、近所の友達と近くの市営プールへ行って、泳いだり遊んでいた。プールの帰りは、プール前の店で「かんと煮」(醤油だしのおでん、名古屋では、味噌おでんと区別して関東煮と称していた。)のコンニャクやさつま揚げを買って食べるのが楽しみだった。プールで冷えた身体には、美味しく心地よかった。

 

当時の名古屋の夏の最高気温は、どの位だっただろか?当時は熱中症という言葉も、暑さで病院へ搬送されるということも、私のの周りでは聞いたことが無かった。当時は暑いと思っていたが、ぶっ倒れるほどではなかったので、32~3℃位だったのだろう。

 

ある夏の夜、暑くて寝苦しく、うちわを片手に屋外に出ると、父も先に涼んでいた。夜空の星を眺めながら、「あの星の光は、何万年も前に出たものかもしれないね。もしかしたら、今はもうあの星は、爆発して無くなっているいるかも」と学校で習ったばかりのことを得意げに話した。父は黙って聞いていた。