ラジオ 1

 

ラジオが好きでよく聞いている。ラジカセ類は処分してしまったので、今我が家にあるラジオは三台で、一台はCDも使用できるやや大き目の受信器で、台所と居間の間のカウンターに置いてある。二台目台は携帯ラジオで、主に寝室のベットで寝ながら聞いている。もう一台は、懐中電灯と兼用の防災用だ。

 

 携帯ラジオに、最近雑音が頻繁に入るようになったので、先日近所の家電量販店へ、新しいラジオを買い替えに行ってきた。ラジオ売り場は、大きなPC売り場の隣にあって小さく、控えめに陳列していた。

 

種類は少なく、価格は驚くほど安い。AM/FM対応で2000円くらいからある。ラジオは最近では、ラジコで、PCでもスマホでも聴けるようになったので。受信器の需要は減っているのだろう。今までの、単三乾電池二本の手のひらに乗るような小さなものから、東芝製の単一乾電池三本の前よりは少し大きなラジオにした。4200円だった。

 

ラジオで何を聞くのかと言うと、朝はTBSだ。6:30前に起床した時は、「生島ヒロシのおはよう一直線」生島さんの元気な声で、眠気を吹き飛ばす。

 

続いて6:30~8:30は「森本毅郎スタンバイ」この番組については、2020年3月28日に「TBSラジオ」のタイトルでこのブログに投稿しているので、よろしかったら一読下さい。

 

前回も書いたが、この番組を聞くだけで、数紙の朝刊を読むのに匹敵する情報が入手できる。しかも丁寧な解説付きだ。日替わりの政治、経済、社会専門の個性豊かなコメンテーターと、お年を召されて益々冴えわたる毅郎さんの鋭いツッコミで、最新のニュースを俎上(そじょう)に載せ、切っていく。

 

ラジオの良いところは、朝食の準備をしながら、朝食を食べながらと「ながら」で聞けることだ。

 

毅郎さんは、番組冒頭に前日から当日朝までのニュースの中から、問題のありそうな話題を取り上げ、自分の意見を述べる。そして7時前の「朝刊読み比べ」のコーナーでは、一つのテーマについて、各紙がどういう見解を述べているかを示し、分析して各紙の論点に矛盾があれば鋭く指摘し追求する。

 

当日のニュースを一通り放送した後、そのニュースの中から、一つを選んでリスナーの意見を、メール、ツイッターで募集し、番組最後に発表する。この番組は関東ローカルであるが、ラジコで日本全国で聞けるので、全国から意見が集まる。

 

この番組のリスナーで、自分の意見をメールする人は、厳しい考えの方が多く、現内閣の支持率は一般紙のそれと比べると格段に低いと思われ、五輪の開催可否についても圧倒的に中止論が多いが、少数派の開催賛成の意見も紹介する。

 

五輪開催について、首相は「安心安全にして開催する」と言うのみで、具体的な方策を語らず、多大なリスクを冒して開催することの理念を国民に示すことがができない。

 

そんな首相をリスナーのメールは「国会答弁でも、官僚の書いた作文を読むのみで、自分の言葉が全く無く、質問にもまともに答えられない。そこまでして、五輪をやりたいのは、日本選手が金メダルを取れば国も盛り上がり、ワクチンもある程度進めて解散総選挙すれば、自民党が勝って、自分も総理に再選されるとの腹積もりからだろう。国民の生命より、総理を続けたいと言う自分の保身を優先する態度が我慢できない。」と手厳しい。

 

 

6:30に番組が始まって、毅郎さんの冒頭の話とヘッドラインニュースの後は、アシスタントキャスター遠藤康子さんの「歌の無い歌謡曲」のコーナーだ。ここでは遠藤さんが曲をバックに、新聞の社会面、文化面から拾った話題を提供してくれる。

 

遠藤さんの声は30年以上も聞き続けているので、その声を聞くと安心し心安らぐ。(尚、歌謡曲とあるが、かかる曲は、ポップス系やカーペンターズビートルズといった洋楽が多い)

 

 

この番組は、朝の通勤通学の時間帯の放送なので、天気予報と交通情報は欠かせない。交通情報は、警視庁交通管制センターの女性キャスターから、2時間の番組内で7回約15分おきに流される。

 

この人達は、警視庁の職員さんかと思ったらそうでなく、日本道路交通情報センター(JARTIC)の職員又はTBSラジオが派遣したキャスターで、JARTICのブースから巨大な管制ボードを見ながら放送しているそうだ。

 

ラジオからは東京、神奈川、千葉、埼玉の交通情報が、下記7人の声で、日替わりに流れてくる。

 

碓氷浩子、白井京子中村愛美、長谷川万希子、飯島純、楠葉絵美、櫻井園子

 

彼女らの勤務は当番制なので、リスナーには当日の担当が誰なのか、声を聞くまで分からない。毎朝、声を聞いて誰なのか当てるのが日課になった。

 

碓氷さんは一番のベテランで余裕なのか、時々「・・~箱崎~・・・」と情報を読み上げている途中で言葉を伸ばしたりする。事前に書いた原稿を読むだけでなく、管制ボードを見て確認をしながら読んでいると思われる。

 

白井さんは、交通情報を担当する前の、街へ出て取材をするキャスターだったころから聞いている。7人の中では、一番高音で歯切れが良くって、爽やかな話しぶりだ。毎回交通情報の中身よりもその声の良さ、話し方に聞き惚れている。

 

楠葉さんは、声が低くてハスキーで、初めてその声を耳にした時には、失礼ながらこの人には、交通情報に向いていないのではないかとさえ思った。しかし、何回も聞いているうちに、白井さんとは対極にあるが、この声質は味わいがあって、好ましいものに思えるようになった。

 

中村さんの声はもう長く聞いているが、特徴が無いのが特徴というような声で、一声聞いて中村さんと判断することは難しい。中村さんの声と判断するには、「碓氷さんでない、白井さんでない、楠葉さんでもない・・・」と消去法しかない。

 

長谷川さんと櫻井さんは区別が難しい。二人とも白井さんより二音くらい音程が低く、櫻井さんは少し鼻にかかったような声と思うのだが、まだ聞き分ける自信はない。

 

飯島さんも最近まで判別できなかったが、話し方が白井さんに似ていて、音程が一音くらい低いのが彼女の特徴と思うようになった。

 

 

生放送の「歌の無い歌謡曲」の中で、7:50頃、気象情報と交通情報を続けて流している。いつもは遠藤さんが気象予報士と交通情報キャスターを取り仕切って放送している。遠藤さんが年末休みの時は、この「歌の無い歌謡曲」のコーナーは事前に録音したものを放送する。

 

この時、気象予報士と交通情報キャスターは、遠藤さんの録音の「それでは、気象情報をお願いします」との声に合わせて、生で話さなくてはならない。気象予報士は気象情報を話した後、いつもは遠藤さんが言っている「続いて交通情報をお願いします」との言葉を足して、交通情報キャスターに繋ぐ。

 

引き継いだ交通情報キャスターは、約1分後に遠藤さん録音の「ありがとうございました」の声が発せられるまでの限られた時間の中で、当日の交通情報を過不足なく伝えなくてはならない。

 

毎年年末は、この録音放送と生放送の連係に注目して聞いているのだが、今迄一度も不自然さを感じたことはない、実にスムースに生放送のように放送された。将に皆さん、秒単位のプロのお仕事をされている。

 

 

                 (続く)