ねこねこ兄妹 1

テレビが壊れたこともあって、ネットサーフィン(特にYou  tube)をする機会が多くなった。そこで出会ったのが、「ねこねこ兄妹」だ。兄妹が昭和、平成、令和のJポップス、歌謡曲の名曲をハーモニーを付けたデュエットで歌う動画だ。「そこまでハモるか!」の惹句(じゃっく)に惹かれて覗いてみた。

 

彼らは、約2年前から、毎週水曜日に1曲づつYouTubeにアップして、100曲のアップを目標にして投稿していた。100曲は完遂したようで、今はシーズン2として更にアップを続けている。

 

100曲目までのシーズン1では、オリジナル曲が男性の場合は妹がメインを歌い、女性の時は兄がメインを歌うと決めてアップしていた。(シーズン2ではその決まりには、こだわらなくなったようだ)「ねこねこ」との名前が付いているように、動画にも子猫の可愛らしい様子が映し出される。

 

         ねこねこ兄妹の動画に出てくる猫

 

私が一番初めに視聴したのは、042/100番目の「サボテンの花」だ。1975年にリリースされたチューリップの代表曲で、私の好きな曲でもある。色々な歌手がカバーして歌っているのを聞いてはいたが、男女のデュエットで、しかもハーモニーを付けた「サボテンの花」を聞くのは初めての経験だった。

 

オリジナルは、財津和夫の男性曲なのでメインは妹猫さんが歌う。少し体を揺らし微笑みながら、オリジナル曲に忠実に、一語一語そして旋律を丁寧に歌う。シンプルではあるが、耳に残った。

 

サブの兄猫さんは、こちらも丁寧に、抑え気味で妹の声を引き立てるように、サポートしながら歌っている。二人のピッチがぴったり合って、ハーモニーがきれいに耳に響いた時は心地よい。

 

「ねこねこ兄妹」の動画が気に入ったので、チャンネル登録して他のアップしている曲も、そのほとんどを聴いてみた。彼らの選曲は、私の好みとピッタリで、私のカラオケのレパートリーとほとんど重なっていた。兄猫さんの歌い方は参考になった。

 

ところで、この動画は、いろいろと謎が多い。撮影場所は普通の民家のリビングのようだし、歌っている「ねこねこ兄妹」のプロフィルが、ネットで調べても分からない。

 

最初兄猫さんがソロで歌っているのを聞いた時、素人っぽく聞こえたので、アマチュアのグループかと思ったが、よくよく聞くと、味があってお上手で、妹猫さんの歌唱力は抜群なので、プロの歌手でもおかしくない。 カバー曲以外にも自分たちのオリジナル曲もCAT CAT BROTHERSとしてアップしている。

 

動画のコメント欄では、視聴者のコメントに丁寧に返信している。「本当の兄妹ですか?」の質問に対して、「歌兄妹です」と答えているので実兄妹ではないのかもしれない。

 

前置きが長くなりました。「ねこねこ兄妹」の「サボテンの花」をご視聴下さい。

 

サボテンの花  042/100(妹猫メイン)

リリース:1975年    作詞/作曲:財津和夫 

オリジナル歌唱:チューリップ/財津のソロによるセルフカバーも多い。

歌詞の内容:「恋人に去られてしまっても、春が来たら自分も再生し、自分も再び歩き出す」というようなところか。

 

  ほんの小さな出来事に

  愛は傷ついて

  君は部屋をとびだした

  真冬の空の下に

  編みかけていた手袋と

  洗いかけの洗濯物

  シャボンの泡がゆれていた

  君の香りがゆれてた

 

  たえまなくふりそそぐ

  この雪のように

  君を愛せばよかった

  窓にふりそそぐこの雪のように

  二人の愛は流れた

 

  思い出つまったこの部屋を

  僕もでてゆこう

  ドアにかぎをおろした時

  なぜか涙がこぼれた

 

  君が育てたサボテンは

  小さな花をつくった

  春はもうすぐそこまで

  恋は今終わった

 

  この長い冬が終わるまでに

  何かをみつけて生きよう

  何かを信じて生きてゆこう

  この冬がおわるまで

 

  この長い冬が終わるまでに

  何かを見つけて生きよう

  何かを信じて生きてゆこう

  この冬が終わるまで

  ららららら・・・

 

 


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この動画のコメント欄に、ある視聴者から「(歌詞の内容から)笑顔で歌う歌ではないよネ」とのコメントが寄せられた。それに対して他の視聴者から「ハワイのフラダンスの例を引いて、悲しい歌を笑顔で歌っても、何もおかしくない」との反論が載った。私も笑顔で歌っていることに対して、違和感は感じられなかった。

 

兄猫さんは「この曲の撮影時、私たちは深い悲しみの中にいました。ずっと泣き続けていた妹、笑顔で涙を払いのけながら歌いました」とコメントを追記している。

 

 

 

次に兄猫さんがメインで歌っているテレサ・テンの曲 「別れの予感」を紹介します。

 

②別れの予感  009/100(兄猫メイン)

リリース:1987年 作詞:荒木とよひさ 作曲:三木たかし 

オリジナル歌唱:テレサ・テン

 

   泣き出してしまいそう  痛いほど好きだから

   どこへも行かないで   息を止めてそばにいて

   身体からこの心     取り出してくれるなら

   あなたに見せたいの   この胸の想いを

 

   教えて 哀しくなるその理由(わけ)

   あなたに触れていても 信じること

   それだけだから

   海よりもまだ深く 空よりもまだ青く

 

   あなたをこれ以上 愛するなんて

   わたしには 出来ない

 

   もう少し綺麗なら    心配はしないけど

   わたしのことだけを   見つめていて欲しいから

   悲しさと引き換えに   このいのち出来るなら

   わたしの人生に     あなたしかいらない

 

   教えて 生きることのすべてを

   あなたの言うがままに

   ついてくこと それだけだから

   海よりもまだ深く 空よりもまだ青く

 

   あなたをこれ以上 愛するなんて

   わたしには 出来ない

 


www.youtube.com

 

 

男性の兄猫さんが、女性の心情を彼の解釈で歌っている。兄猫さんのメロディに妹猫さんの音声が加わると、曲は耳あたりの良いハーモニー曲に一変する。

 

妹猫さんの音量はメインの兄猫さんと同じくらいだが、メインのメロディーを邪魔しない。妹猫さんの音質が癖のないシンプルなものであるが故なのであろうか?兄猫さんとの美しいハーモニーが醸し出される。

 

挿入されている子猫の動きが何とも可愛らしい。

 

 

まだまだ他の「ねこねこ兄妹」の動画を紹介したいのですが、今回はここまでとします。

 

 

                ー続くー