カラオケ

「カラオケが好きか?」と問われれば、「誘われれば行く程度」と答える。カラオケは好きではあるが、他人に知られるのが恥ずかしい。カラオケオタクと思われるのが嫌なのだ。

 

鉄道も乗るのが好きで、乗り鉄(鉄道乗車を目的とした鉄道オタク)の端くれと自分では思っているが、、自分から名乗りたくない。オタクには凄い人達がいて、とても彼らには及びもつかず、自分は素人の範疇(はんちゅう)だと思っているからだ。

 

カラオケも、常に新曲をマスターして一人カラオケで確認したり、先生に付いて練習したりしているオタクもいる。 私は歌が上手くもないし、好きで楽しく歌っているにすぎないので、鉄道と同じく素人のお遊びにすぎない。

 

私は、テニスと卓球のサークルに属しているが、どういう訳かカラオケ好きは卓球サークルの人ばかりだ。 テニスの人達とは、コートでテニスをして終われば「ハイ、さようなら!」と、ごくシンプルでドライな付き合いである。

 

一方、卓球の人たちはウェットな方が多く、卓球外のつきあいも活発で、コロナ禍前は、忘新年会、懇親会、旅行をよく開催していた。

 

2年前までお世話になっていたHS卓球サークルに、私より10才位若いH君と言う卓球仲間がいた。 彼は卓球も凄く上手いがカラオケも大好きだ。 「ボクは、卓球とカラオケが命です」と常々公言していた。

 

私のようにひねくれず、明るく公言できるH君は清々しかった。 彼の歌う曲のレパートリーは幅広く、今流行っている新曲から、彼の若いころの曲、歌謡曲からポップスまで「何でもござれ」だ。

 

別の卓球サークルのKさんは、ジャンルは歌謡曲と狭いが、テレビの歌謡曲専門チャンネルを見て、常に新しい曲の開拓に余念がなく、気に入った曲を次のカラオケ会で歌えるように自宅で練習している。 昔からの友人でカラオケ愛好会を作って、月に一回は集まって歌っている。

 

私は、H君やKさんに誘われたり他の卓球仲間に誘われて、度々カラオケに行っていたが、コロナ禍となってからは一度も行っていない。 3年近くも歌っていないので、感覚を忘れてしまった。

 

      イラストACより   しゅんぴさんの作品」

 

私がカラオケで始めて歌ったのは、勤めていた頃の宴会とか、クラブやスナックへ行った時だ。 そういう経緯からカラオケとは、お酒を飲んで酔った勢いで歌うものという固定観念が定着した。 酒の力を借りなければ、ヘタクソの歌など「素面(しらふ)で人様に聞かせられるか」と今でも思っている。

 

我々が行くカラオケは、カラオケ喫茶やスナックではなく、カラオケボックスだ。 喫茶店やスナックでは、同席している他のお客さんに気を遣うのが煩わしい。 気心のしれた者同士が集まり、個室で食事やお酒も注文できるカラオケボックスの方が、断然寛(くつろ)げる。

 

カラオケでの選曲は、私は新曲には興味がない。 何故なら新曲で心に沁みるような曲にお目にかかったためしがないからだ。  従って私の歌う曲は私の好きな曲、即ち古い曲ばかりだ。

 

テレビやラジオで「これは!」と耳に残った曲は、YouTubeで探して聴いてみる。 そして歌えそうだと思ったら、練習して私のレパートリーに加える。 ほとんどの曲は、カラオケ動画も存在するので、練習するのに、YouTubeは、非常にありがたいツールだ。

 

カラオケボックスでは、歌う前に雑談しながら食事をしたりするので、話に花が咲き、なかなか歌が始まらない時もある。 参加者の順番を決め、いよいよ歌う段では、私はアルコール(主に焼酎の水割り)を含んで、恥ずかしさを紛らわせて臨む。

 

私の一曲目は、毎回五木ひろしの「倖せさがして」と決めている。 この歌で、その日の調子を占う。 次の曲からは、開催時期に会った曲を選曲する。

(※印は、既にお亡くなりになった歌手です)

 

例えば春は

・イルカ「なごり雪

永井裕子「菜の花情歌」

森山愛子「恋草子」

森山直太朗「さくら(独唱」

加山雄三/谷村新司サライ

福山雅治「桜坂」

千昌夫北国の春

一青窈ハナミズキ

財津和夫サボテンの花

田川寿美「花になれ」

坂本冬美うりずんの頃」

村下孝蔵※「春雨」

布施明「五月のバラ」

田川寿美「しゃくなげの雨」

 

夏は

松原のぶえ「蛍」

井上陽水「少年時代」

大黒摩季「夏が来る」

・TUBE「あー夏休み」

ラッツ&スター「(め)組のひと」

JAYWALK「何も言えなくて..... 夏」

サザンオールスターズHOTEL PASIFIC]

世良公則&ツイスト「燃えろいい女」

石川セリ八月の濡れた砂

井上陽水/玉置浩二「夏の終わりのハーモニー」

 

秋は

・トワ・エ・モア「誰もいない海」

本田路津子「秋でもないのに」

石原裕次郎※「倖せはここに」

山口百恵秋桜(コスモス)」

杉本真人「吾亦紅(われもこう)」

南沙織「色づく街」

・アリス「秋止符」

・アリス「それぞれの秋」

・原大輔「秋冬」

 

冬は

布施明」「シクラメンのかほり

山下達郎「クリスマスイブ」

Le Couple 「ひだまりの詩」

・アリス「冬の稲妻」

中島美嘉雪の華

吉幾三「雪国」

五木ひろし細雪

・森進一「冬のリビエラ

・森進一「北の蛍」

杉本真人「忍冬(スイカズラ)」(花の咲く季節は春ですが・・・)

 

その後はその日の気分次第で、私の好きな歌手の曲や、好きな曲を選ぶ。 何故か分からないが、女性歌手の曲が多い。 キーが合わないので、#3にすると合うことが多い。

 

高橋真梨子:「ジョニーへの伝言」「五番街のマリーへ」「for  you・・・」

「ごめんね」「グランパ」

 

中島みゆき:「時代」「わかれうた」「糸」「地上の星」「ヘッドライト・テールライト」「宙船(そらふね)」「永遠の嘘をついてくれ」

 

山口百恵:「いい日旅立ち」「イミテーション・ゴールド」「プレイバックPart 2」

「ロックンロールウィドウ」「さよならの向こう側

 

中森明菜:「少女A」「DESAIRE-情熱-」「飾りじゃないのよ涙は」

 

松田聖子:「SWEET  MEMORIES」

 

テレサテン:「空港」「つぐない」「愛人」「時の流れに身をまかせ」「別れの予感」

 

大橋純子:「たそがれマイ・ラブ」「シルエット・ロマンス

 

・竹内まりあ:「駅」「人生の扉」

 

アン・ルイス:「グッド・マイ・ラブ」「六本木心中」

 

内藤やす子:「想い出ぼろぼろ・・」「六本木ララバイ」

 

美空ひばり※:「愛燦燦」「川の流れのように」「みだれ髪」「函館山から」「ある女の詩」

 

瀬川瑛子:「長崎の夜はむらさき」「命くれない

 

小林幸子:「雪椿」「おもいで酒」「もしかして」

 

秋元順子「愛のままで...」「マディソン郡の恋」

 

森山愛子:「おんな節」「ダメよ故郷さん」「風樹の母」「女の神輿」「離別(イビョル)」「忘れないで」「会津追分」「尾曳の渡し」

 

男性歌手では、

・安全地帯(玉置浩二):「ワインレッドの心」「田園」

 

長渕剛:「とんぼ」「乾杯」「しあわせになろうよ」「RUN」「ひとつ」「順子」

 

来生たかお:「夢の途中」「Goodbye  Day」

 

村下孝蔵※:「初恋」「踊り子」

 

永井龍雲:「つまさき坂」「心象風景」「女の酒場」

 

JAYWALK:「ジャスト・ビコーズ」「もう一度」「君にいて欲しい」「心の鐘を叩いてくれ」「RERAX」「俺」「青い瞳のステラ」「Thousand  miles」

 

サザンオールスターズ:「いとしのエリー」「涙のキッス」「TSUNAMI」「エロティカ・セブン

 

レーモンド松屋:「安芸灘の風」「雨のミッドナイトステーション」「夜明けのブルース」「クラブジェールのママ」「真実・愛ホテル」

 

石原裕次郎※:「北の旅人」「ブランデーグラス」「恋の街札幌」「粋な別れ」「わが人生に悔いなし」

 

小林旭:「熱き心に」「昔の名前で出ています」「ついて来るかい」

 

五木ひろし:「よこはま・たそがれ」「夜空」「長良川艶歌」「千曲川」「そして... めぐり逢い」「おまえとふたり」

 

谷村新司「昴」「忘れていいの... 愛の幕切れ...」「Far away」

 

小椋佳:「さらば青春」「めまい」「山河」

 

中村雅俊:「恋人も濡れる街角」「ふれあい」

 

河島英五※:「酒と泪と男と女」「時代おくれ」

 

演歌では、

内山田洋とクールファイブ:「長崎は今日も雨だった」「そして神戸」 「中の島ブルース」「逢わずに愛して」「噂の女」「東京砂漠」

 

北島三郎:「函館の女(ひと)」「加賀の女(ひと)」「博多の女(ひと)」

「薩摩の女(ひと)」「まつり」「風雪ながれ旅」「北の漁場」

 

大川栄策:「さざんかの宿」

 

竜鉄也※:「奥飛騨慕情」

 

吉幾三「海峡」津軽平野」「酒よ」

 

大月みやこ:「女の港」「乱れ花」

 

都はるみ」:「好きになった人」「北の宿から」「おんなの海峡」

 

平和勝次とダークホース:「宗右衛門町ブルース」

 

・アローナイツ:「骨から泣きたい雪子です」

 

・宮史郎:「女のみち」

 

殿さまキングス:「なみだの操」

 

 

あと、単独で好きな曲は、

・佐々木勉:「あなたのすべてを」

堺正章:「街の灯り」

平浩二:「バスストップ」

すずき一平:「水鏡」

大塚博堂※:「めぐり逢い紡いで」

沢田知可子:「会いたい」

などだ。

 

こうして見てみると、私の好みは、昔の若者たちの間で流行ったJポップスだったと、今回曲を洗い出してみて気が付いた。 当時はリアルタイムで聞いていただろうに、ほとんど気にも留めず生活していた。 それから何十年もたってから、それらの良さを発見したのだ。 

 

カラオケでは、これらの曲の中から、その日その場の雰囲気、相手の様子を見ながら、選曲している。

 

メンバーが7~8人以上の時、歌う曲は2~3曲、4~6人の時は4~6曲、3人の時は8~10曲歌える。 2人の時は時間の許す限り歌うことができる。 H君と二人で行った時は、休憩を挟んで9時間、二人で100曲近く歌った。 カラオケは体力も必要だ。

 

それから、宴会では、アルコールの助けを借りて、酔った勢いで

 

・三好鉄生※:「すごい男の唄」

チャゲ・アンド・アスカ:「YAH YAH  YAH」

西城秀樹※:「YOUNG  MAN (YMCA)」

 

を盛り上げ用に使っている。