北信濃行き当たりばっ旅 2

前回の続きです。一日目は、木曽の開田高原から野麦峠を通って松本に出て、一泊しました。

 

<二日目、10月31日(火)>

6:30 朝食、バイキング式で、焼き魚、ミートボール、スクランブルエッグ、ひじき豆、サラダ、とろろ芋等々のメニューを選択する。ここの水、牛乳や食材は無農薬で健康を重視したものらしい。お恥ずかしい話だが、バイキングだと大目に盛り付けてしまい、朝からお腹いっぱいになった。

 

7:30 出発、さて、今日も天気は晴れてドライブ日和となりそうだ。ここ松本から安曇野をブラブラと北上して白馬を目指すとしよう。まず最初の目的地は、昨夜地図で見付けた安曇野市柏矢町のワサビ田にする。

 

松本市街地は、丁度朝のラッシュアワーと重なり、車はなかなか進まない。急ぐ旅ではないので、心に余裕をもって渋滞を抜けた。

 

19号を北上し、左に梓川を臨む頃から霧が発生して視界が急に悪くなった。国道の右側に平行て走るJR篠ノ井線の駅間区間で列車が停止している。濃霧の影響だろうか?道路も車はライトを点灯し、減速して走る。霧の中から突然対向車が現れるので怖い。

 

19号を左折して147号に入る。この国道は大町、白馬を経由して日本海糸魚川に抜ける主要道だ。

 

8:40 湧水ワサビ田公園 霧は少し晴れてきたが、まだ周囲は霞んでいる。ワサビの田がある所かと思ったら、北アルプスからの地下水の湧水でできた綺麗な池が公園になっていた。時間が早く誰もいない霧の池には、十数羽の鴨?が泳いでいて、幻想的ではあるが寒そうな風景だった。

 

 

 

 

9:00 大王わさび農場 地図には湧水池から車で10分程の所にわさび農場があるので、行ってみる。ここは、敷地内に大きなレストランや食事処、カフェを備えた大規模な観光農場だ。ワサビやその加工品、土産物が置いてある建屋には、中国人らしき外国人団体観光客が、騒々しいイメージと違って静かにおとなしく買い物をしていた。

 

農場は広く、わさび田を見物する人は疎ら(まばら)だ。名水100選に選定されている農場内の湧水を口に含むと、確かに柔らかくて少々甘みのある名水であった。

 

 

 

 

10:00 道祖神の里 地図にJR大糸線穂高駅の西に「道祖神の里」と記載されていたので行ってみる。地図上の場所は住宅地で、周りを捜しまわったが分からない。郵便配達のオジサンが居たので、訊いて見るが彼も知らないとのことだ。諦めて次に行く。

 

安曇野を北上しながら、安曇野からの北アルプスの眺望を楽しむ。その途中で立派な道祖神も道端にあった。もっと素朴なものの方が安曇野には似合うなと思った。

 

       安曇野の先の北アルプス 蝶が岳、常念岳

 

          はるか遠くに雪を被った後立山連峰

 

                道端の道祖神

 

10:45 安曇野ちひろ美術館 安曇野には美術館が沢山ある。その中でも最も有名なのがここであろう。広い敷地内はよく整備されていて、その中の一角に美術館がある。

 

 

いわさきちひろさんの子供の絵は、いつ見ても癒される。女性に人気のようで、9割方が女性であった。

 

鑑賞し終わって、芝生の広場前の売店でソフトクリームを買って、秋の青空の下ベンチで食べていると、心穏やかになって来てよかったなと思う。1時間半滞在して出発。

 

13:00 白馬道の駅 後立山連峰の山々を見ながら、大町市を過ぎ、木崎湖、青木湖を左に見ながら148号を北上して白馬村に入る。道の駅に寄ったが今日は定休日だった。

 

13:35 白馬八方の湯 予約したペンションのチェックインは15:00で夕食は18:30ということなので、ペンション近くの温泉を捜すと恰好の日帰り温泉が見付かった。

 

温泉は大きな浴槽と半露天の大浴槽を有し、源泉かけ流しの天然温泉。温泉に浸かりながら目の前に雪を被った白馬の連峰が望まれる。客も私ともう一人の二人。リラックスして運転の疲れもすっかり取れた。

 

15:00 白馬ジャンプ台 温泉のスタッフに近くにジャンプ台があると聞いて行ってみる。長野オリンピックでは連日放映されていたところだ。近くで見るとやはり大きい。左のノーマルヒル上部の滑走路に黒い豆粒のようなものが動いている。目を凝らすと人だ。スタート地点近くまでリフトが動いているので、一般の観光客かと心配する。たまたま近くに人が居たので、話すとメンテナンスの作業員だと言うので安心する。

 

   肉眼では上部の一人だけと思ったが、写真では下部にもう一人映っていた

 

 

15:40 ペンション着

林の中のこじんまりした洋風建物が、今日泊まるペンションだ。ここは夫婦二人が営む家族的な宿だ。口コミでは掃除がいきわたり清潔とあった。本日の客は私一人。夕食は、鮪のカルパッチョ、ホタテのクリームソース、信州そば、カツレツ他であった。白ワイン半ボトルとビールを注文する。

 

ご主人から長野オリンピック当時の話を伺う。

 

<三日目、11月1日(水)>

5:00 起床 さて今日のルートが決まらない。長野に出て、善光寺や小布施に行ってみるかと思ったが、何度も行った所なので、他に興味深そうな所を調べる。見つからなかったが、とりあえず長野に行こうと考える。

 

長野へのルートも国道406号鬼無里(きなさ)経由か、県道33、31号、国道19号経由がある。前者は国道だが、道は後者よりも険しく厳しい。周りの紅葉は楽しめそうだ。後者は道は良いがドライブの魅力は前者より欠ける。

 

道の駅を調べていて、信州新町道の駅の手打ちそばが凄く美味しいと評判だと知った。信州新町道の駅は後者方面にある。美味しいそばが食べたくてルートは後者に決めた。

 

8:00 ペンション出発 朝風呂に入って、パンの朝食を頂いて出発する。今日も霧が発生していた。

 

15分程走っていると、高度が増し霧も晴れて後にくっきりと白馬三山が見渡せた。

 

 

 

9:00 信州新町道の駅 このルートには道の駅が多く、小川、中条と道の駅が続き、三つ目が信州新町道の駅だ。早速道の駅内にあるお蕎麦屋さんに行く。

 

シンプルに「ざるそば」か温かい「山菜そば」かと迷っていると、「おしぼりそば」の名札が目に入った。「何か?」と問うとつゆにからし大根おろしが入っていて、味噌を加えて食べる蕎麦と言う。それにする。成程!腰があって、風味があって今まで食べた蕎麦の中では、五本の指に入る美味しさだった。来た甲斐があった。

 

道の駅でサークル仲間への土産と、これも評判のおやき(野沢菜。切り干し大根、なす、あずき)を買う。山で取ったキノコが沢山ケースに並んでいて、買わなかったが、後で買えばよかったと後悔した。

 

ここから、長野方面に行く予定であったが、帰る前にもう一度、北アルプスを存分展望してみたい。地図から想像すると長野へ出ると難しいが、信州新町から麻績(おみ)に抜ける道なら、展望できそうだ。長野とは逆に19号を南下し、長野道の麻績ICに出るコースを選択した。

 

11:40 信州新町美術館/化石博物館 時間もあることから、道の駅近くの美術館/博物館に寄ってみる。二つの建物が繋がっていて、一枚の切符で両館に入場できる。

 

美術館は、長野市在住のパステル画家の「パステルで描く動物たち」展が開催されていた。

 

 

博物館は化石や恐竜の骨格模型などが展示してあり、小学生20人位が団体で見学に来ていた。

 

         ティラノサルウス頭骨 実物大復元模型

 

11:30 県道12号 国道19号から犀川を渡って県道に入る。ここからは道が狭く曲がりくねり、勾配の急なアップダウンの繰り返しだ。

 

12:00 上の平展望台 12号から左に入り更に急な坂道を登っていくと、少し開けた台地となり、北アルプスの展望台になっていた。観光地にあるような大きな望遠鏡もあり、北アルプスから後立連峰迄一望できた。「北アルプスの展望」という今日の目標は達成できた。

 

 

 

 

ここから、車のシフトレバーをマニュアルにして、下りは極力エンジンブレーキを効かし、適度なスピードで山道運転を楽しむ。

 

13:30 麻績IC 高速に入ってもレバーを3速にしたまま走っていて、追い抜く時120㎞/h出してアクセルを緩めるとブレーキがかかって気が付いた。

 

17:30 長野道、中央道と乗り継ぎ、無事帰宅する。

 

日頃の日常から離れて、気分転換が出来た旅だった。