自宅リハビリ生活 7

<アッタ~‼ やってしまった~!>

 

家族からも、妹からも、お友達からも「自宅へ戻って、一人暮らしの様な生活をするのだから、無理しないでね!気を付けてね!」と散々言われ、本人も無理をせず、気を付けて生活しようと思っていた。

 

歩けるようになり、近所のスーパーやドラッグストアも歩いて買い物に行けるようになった。

 

一人で買い物ができるようになった頃、スパーで大のレジ袋二袋買い物して、10分弱の家まで両手で持って運ぶのは結構大変なことだと気が付いた。

 

そんな折、もう10年以上前に買って、今は全然使ってない買い物カートがあることを、思い出した。物置から引っ張り出して、よく見ると底の部分が錆びていてみすぼらしいが、キャスターの車輪はしっかりしているし、見た目は悪いが十分使えると判断する。

 

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これなら、2リッターの天然水6本の入った12㎏の段ボール箱も運べる。

 

一度このカートの使い具合を試すために、買い物をしてみた。その時は、水以外の買い物もかなりあったので、水はやめた。レジ袋を手で運ぶより、カート方が断然楽なことを確認する。

 

2月11日(木)

 

この日は買い物も少なかったので、水と他の買い物を一緒にして、カートに乗せる。ダンボール箱が嵩張るので、水以外の買い物はレジ袋に入れて箱の上に乗せる。レジ袋が半分くらいがカートの上の柵より頭が出た状態だ。

 

支払いを済ませ、店を出て我が家へ向かうには、店の前の車道を横断せねばならない。店の前の歩道と車道には25㎝位の段差がある。この段差を水の入ったカートを下ろそうとして、バランスを崩して、転倒してしまった。「やばい!!」と思ったときは車道に転がっていた。

 

近くにいた人が、二人ほど駆け寄って「大丈夫ですか?大丈夫ですか?」と言ってくれる。幸いこの時点では、特に痛いところも無く、頭も打っていなかったので、すぐに立ち上がり、気遣ってくれた人に謝礼を言い、車道に転がった、買い物袋をカートに乗せて横断した。

 

横断し終り、落ち着いて右手を見ると、薬指が腫れている。指を握ろうとしても、薬指だけ曲がらない。突き指でもしたかと考える。

 

痛みも出てきたので、途中にあるドラッグストアにより、薬剤師さんを呼出し、こういう時の応急処置する薬はないかと訊いてみる。薬剤師さんは、「冷感うす型パップ剤」を薦めてくれた。

 

帰宅してそのパップ剤を貼って、一時しのぎとする。

 

夕食を早めに済ませ、明日は、リハビリセンターの日なので、早めに床に就く。

 

明朝病院の整形外科に電話して、午後もやっているようなら、午前はセンターに行き、午後病院に行こうかと思った。

 

夜中、寝返りをしたとき指が布団に触れると、飛び上がるほど痛かった。

 

2月12日(金)

 

これはもう、朝一で病院へ行くしかない。リハビリセンターへ本日休むと連絡して、地元の総合病院へ15分ほど歩いて行く。整形外科はここが一番近いのだ。

 

10年ほど前テニスで転倒して小指を骨折した時も、ここの整形外科でお世話になった。

 

9:10受付をして、2時間半待ってようやく診察される。指はパンパンに張れ、待っている間も、ズキンズキンと痛かった。

 

先生に怪我の個所を見せてくださいと言われ、昨日自分で貼ったパップ剤を剝がそうとするのだが、痛くて痛くてなかなか剥がせない。看護師さんにも手伝ってもらってようやく剥がせた。

 

次にX線撮影、隣の中指と小指は何ともないが、薬指を少し伸ばしての撮影が我慢のしどころであった。

 

診察室で今撮ったX線写真を見ると、見事に第一関節から上の骨が5~6ミリ外れている。

 

先生は「脱臼ですね~」と言って、痛い痛い薬指に手をかけて引っ張ろうとする。私は身構える。看護師さんが「楽にして楽にして~、肩の力を抜いて~」と言って私の両肩に手を置いた。

 

先生が「1・2・3」 で指を引っ張った。私は恥ずかしながら「ぎゃー」と叫んだ。

 

その数秒後、今迄の指の痛みがほとんど無くなった。もう一度X線撮影して写真を見ると骨は繋がっていた。

 

治療はと言うと、脱臼した薬指と隣の中指をガーゼを挟んでテープで巻いただけ。

 

「このまま、一週間程、脱臼した薬指を休ませてください」とのことで、再診もなくこれでお終いだった。

 

拍子抜けしたが、大事に至らず 幸いであった。

 

今回の出来事を振り返ると、反省点が沢山ある。

 

・少し歩けるようになり、カートでの買い物も経験し、慢心した気持ちが働き、25㎝の段差も普通に降りられると判断した。

 

・荷物が軽ければ、バランスを崩すことの無かったろうが、カートには12㎏の水が入っていた。その影響を甘くみた。

 

・段差の小さなところまで、遠回りしてでも行くべきだった。

 

今回のことは、ブログに書けば「そらみたことか」とか「基本的に注意力が足りないね」とか言われそうで、、投稿はやめようかとも思ったが、自戒のためにも、公開する。