弥生三月

今年の立春以降の気温は、平均的には例年より高めであったが、4~5月くらいの陽気の日もあれば、真冬の寒さの日も交互に訪れ、寒暖差が非常に大きな気候であった。又朝と昼の寒暖差の大きな日も多く、体調を崩された方も多いようだ。

 

寒暖差が大きいと、精神的にピリピリするらしい。夫婦げんかも多くなるとネット記事にあった。

 

 

今日3月3日は桃の節句・雛祭りである。冬から春に向かってウキウキするこの時期に行われる雛祭りは、雛人形を飾り女の子の健やかな成長と幸せを願うもので、華やかで心和む行事だ。

 

わが家も娘が子供の頃、中学生くらいまで雛人形を飾っていた。人形は「顔が命」と言うだけあって、じっくり眺めていても飽きがこない美しい顔立ちには癒されたものだ。

 

       写真ACより  ヒロタカ05さんの作品  

 

今年のNHK大河ドラマ「光る君へ」は、紫式部を主人公にした平安朝を描いたもので、衣装など雛人形を想起させる。  

 

大河ドラマは、2008年に放送された「篤姫」以来見ていなかったが、今年は初回から見ている。私のこのドラマの感想は、今までのところ「特に失望したところがなければ、特に感動したところも無い。可もなく不可もなく」というところか。

 

戦国時代や幕末と違って、この時代を背景としたドラマを仕立てるのは難しいと思うが、1976年放送の平安中期の平将門を主人公にした「風と雲と虹と」は面白かった。海音寺潮五郎の原作が優れていたからだと思う。

 

「光る君へ」は大石静のオリジナル脚本だ。これから面白くなるかどうかは、大石静の力量にかかっている。

 

 

森山愛子が歌う「恋草子」の一番の歌詞は、「さくら三月 弥生の頃は 胸に涙の花吹雪・・・」である。

 

少し前までは、桜と言えば四月のイメージであったが、最近は年々開花時期が早くなり、恋草子の「さくら三月」という文句にも違和感が無くなってきた。

 

ウェザーマップ社は、今年の東京の開花予想を3月17日、満開予想を3月27日(2月29日更新)としている。今年は4月5日に昔の会社の仲間と、横浜で花見を兼ねた食事会を予定しているが、花見には少々遅いかもしれない。

 

 

三月と言えば学生にとっては、春休み、終業式、卒業式の月だ。はるか昔の学生時代の三月を思い出す。

 

大学3年の春休み、同じ科程のクラス全員で、中国、四国地方の化学、石油会社の工場見学に行った。案内してくれるのは、我が校の卒業生だ。実際の工場でプラントを見学したのは始めての体験だったので、興味深く新鮮だった。

 

新居浜の化学工場を見学して現地解散となる。その後親友のH君と四国一周を左回りで旅をした。H君とは2年の春休みに九州旅行をした仲だ。高知では高知大学学生寮に泊めてもらった。

 

切符は四国周遊券を買っていたので、国鉄(JRの前身)と国鉄バスは全線乗り放題だ。徳島県へは行けなかったので、出来るだけ徳島県に近づこうと、御免から剣山地に向かう国鉄バスに乗る。終点は山の中の何もない所だった。折り返しの同じバスで高知に戻った。四国からの帰途は、高松から船で大阪に行き、難波花月で漫才を見て帰った。

 

 

大学4年の春休み、卒業式は3月25日だったが、卒業式ギリギリまで実験をしていて毎日実験室に通っていた。そんなある日、サークル仲間のU君の家へ、学生時代最後の飲み会をしようと訪れた。

 

話と酒が進み、二人で何本もの酒瓶をを空けたが、それほど酔った記憶がない。U君は経済学部で、東京の銀行に就職だ。この夜は一晩飲み明かし、翌朝そのまま実験室に行く。U君とはその後東京で何回も会って食事をした。そのU君は3年前帰らぬ人になった。豪快で繊細な男だった。

 

 

今回は、三月に纏わる思いついたことをアトランダムに綴ってみました。脈絡が無くてすみません。