森山愛子さん(愛ちゃん) 3

6月13日、9月11日に続いて、3回目の「森山愛子さん(愛ちゃん)」です。

 

11月17日、今年のNHK紅白歌合戦出場歌手が発表された。私の応援する愛ちゃんは今年も残念ながら選に漏れてしまった。一昨年から、3年連続で、初出場有力歌手と目されてきただけに、残念だ。

 

実は私は、最近の紅白歌合戦には興味が無い。昔はその年に活躍した歌手が、その年に流行った曲を歌っていた。歌われる曲はみんなが知っているものばかりだったが、今は違う。衣装の絢爛豪華さを競った小林幸子さんや美川憲一さんの頃は、まだ話のタネにと見ていた。

 

一昨年は、テレビで紅白をつけてはいたが、中身はほとんど見ていなっかった。去年は紅白を全く見ずに寝てしまった。

 

そんな私の紅白への関心は、愛ちゃんが出場できるかどうかだけだ。愛ちゃんの夢は紅白に出ることと、明治座等の舞台で座長公演をすることだ。彼女の夢を叶えさせてあげたい。

 

歌手であれば当然であるが、紅白を目指す。2017年に発売した「会津追分」が演歌としてはロングヒットし、去年の「尾曳の渡し」もカラオケリクエストでは、演歌、歌謡曲部門では年間1位となった。そこでレコード会社、音楽事務所は今年こそはと「伊吹おろし」を発売して、紅白出場への勝負に出たのだろう。

 

しかし、紅白における女性演歌歌手の枠が、一昨年、昨年と6人だったものが今年は4人に減ってしまった。選考結果は、 例年と同じく、代わり映えのしないベテランの常連4人に決まり、新人との入れ替えもなかった。

 

愛ちゃんは毎晩ブログを更新している。紅白出場が果たせなかった11月17以降のブログを紹介する。

 

11月17日夜:「昨夜の空の三日月キレイだったなぁ ギューン シャーって感じの三日月だった。 自分でもナニ言ってかワカラナイ・・」とブログに何を書いたらいいか分からず、困惑していた様子。

 

11月18日夜:「この世界で自分はちっぽけなんだな~って 改めて思い知るそんな景色・・・」と書いて、夕日をバックに、すすきの高原で撮った自分の写真を添えている。自分にできることは何でもやった。しかし自分の力だけでは、どうにもならない無力感を噛みしめてのことか?

 

11月20日夜:この日の朝TBS「グッとラック!」という番組で、MCの立川志らくさんが、愛ちゃんのことを紹介して、「彼女がやがて紅白に出てくれることを楽しみに、ずっと待ってます」と言ってくれたことに、大感激し、「やっちゃえ 森山!!!」「駆け抜けろ 森山愛子!!!」と自分を鼓舞している。いつもの元気な愛ちゃんに戻ったかな?

 

この3年間、レコード会社は愛ちゃんを本格演歌歌手と銘打って売り出してきた。もちろん彼女の演歌歌唱力は抜群であるが、愛ちゃんは何を歌わせても上手いのだ。どうだろう、路線を変えてみては。

 

私が愛ちゃんのファンとなるきっかけの「離別(イビョル)」のようなバラード調の曲も良い。それには、良い曲に恵まれることも必要だ。愛ちゃんのオリジナルは、全て恩師である水森英夫さんの作曲だ。水森さんは「忘れないで」というバラードの曲も作曲しているが、基本的には演歌の作曲家である。水森さんが悪いわけでは決してないが、他の作曲家の曲もオリジナルにしてほしい。

 

そして「千の風になって」のような、全国的に誰にも知られるような曲の歌い手となって、紅白に出て欲しい。

 

ということで、今回は演歌以外の愛ちゃんの非凡な才能を示す「ホール・ニュー・ワールド」の動画を紹介します。

 

 この曲は、デイズニー映画「アラジン」の中で、主人公がジャスミン姫を魔法の絨毯に誘って空を飛び回る時に歌われるデュエットの挿入歌だ。

 


映画『アラジン』「ホール・ニュー・ワールド」を”本気(ガチ)”で歌ってみた / 徳永ゆうき&森山愛子 編

 

愛ちゃんと若手演歌歌手の徳永ゆうき君とのデュエットである。「本気(ガチ)で歌ってみた」の副題が付いているだけあって、なかなか見ごたえのある動画だ。

 

出だし、徳永君のバリトン調の響く声で、数小節歌われた後、

「A whole new  world・・・」と透き通った素晴らしい愛ちゃんの歌声が続き、耳当たり良く心地よく痺れる。他の曲もそうだが、愛ちゃんは高音部のファルセットに移行するところが、実にスムースで上手い。

 

徳永君も良い味出している。愛ちゃんと重なるところは、若干声量を落として愛ちゃんを気遣い、彼女を引き立たせようとしている感じがする。

 

映画「アラジン」のオリジナル歌唱(英語/日本語版)や、石丸幹二/木下晴香さん他、沢山の動画も視聴してみたが、徳永/森山組はそれらに全く遜色がない。

 

「愛ちゃんは、ミュージカル歌手としても十分通用するのでは」と感じた。

 

この曲は、愛ちゃんのブログによると、2019年5月15日に収録されている。その頃は、新曲「尾曳の渡し」の発売直後で、キャンペーンで超多忙な毎日だったと思われる。

 

当日はイトーヨーカ堂大和鶴間店で、キャンペーンのミニライブを行った後、一旦帰宅入浴してからスタジオへ行って収録したようだ。徳永君との事前練習の時間も十分ではなかったと思われるが、これだけの素晴らしいハーモニーデュエットを歌いきるとは二人ともさすがだ。

 

この動画のコメントはとても多くて、高評価のものがほとんどなのだが、「畳で空を飛んでそう」というコメントがあって、このコメントには60件弱の返信が寄せられている。

 

これは、徳永君が着物に袴姿で歌っていること、演歌歌手が洋物を歌っているのを揶揄しているようにもとれ、あまり感じが良くなかった。

 

それと、コメントの中には「女性の人、声が美しすぎる。そして上手い」とか「女の方・・・」「女性の声が・・・」と褒めてはいるのだが、「森山愛子」の名前を知らないと思われるコメントも多かった。

 

こういう世界での森山愛子知名度はまだまだなのかと思うと大変残念だ。

 

もっともっと演歌界のみならず歌の世界に、愛ちゃんの凄さ、素晴らしさが認知されるようになるには、愛ちゃん本人の努力と我々ファンの一層の応援が必要なのだろう。